【8月 教育支援通信】 個別指導?一斉指導? もっとも成績が上がる(塾の)指導形態ってどれ?

はじめに

 塾にはさまざまな指導形態があります。マンツーマン個別指導・1対2~3個別指導・一斉指導・自立学習・ICT教材使用指導 etc. この中で最も成績が上がる指導法はどれになるでしょう?それに対する答えは、「その生徒の性格・勉強に対する姿勢による」というものが一般的ですが、この教育支援通信では一歩踏み込んで「答え」を導き出したいと思います。
決して偏った意見にならないよう答えを導いていきますので、是非お読みください。

一番成績が伸びる(生徒自身の)勉強スタイルってどんなもの?

もっとも成績が上がる(塾の)指導形態を考えるにあたって、まずは生徒自身がどんなスタイルで勉強することがもっとも望ましいのかを述べます。
端的に述べると以下のような勉強スタイルが最も成績が上がります。

今の自分の実力に合った教材・将来の目標につながる教材をしっかり選ぶ
❷ 受験日から逆算して、適切に学習計画を立て、スケジュール管理を行う。
❸ 選んだ教材を、自学習で(徹底的に)学習する。解説を使用して不明点は自己解決する。
❹ 自己解決できない箇所を、塾などの第三者から指導を受ける。
❺ 暗記できているかなどの理解度を、塾などの第三者から確認を受ける。

この❶~❺のサイクルがこなせる生徒が、直線的に最速で成績を向上させていくのです。なぜなのか?
それは、「自学習こそが合格への最短ルート」であり、このサイクルは自学習スタイルを最大限に有効活用させた勉強法だからなのです。 自宅学習時間と塾で勉強する時間は、なんと15倍もの差があることを再認識しましょう
自宅学習時間と塾で勉強する時間について、1週間の勉強時間を比較してみると以下のようになります。

1週間の勉強時間比較(受験生)
自学習 2700分 >>>>> 予備校・塾 180分

*自学時間は、平日5h・土日10hとして計算 
*予備校・塾は「90分授業×週2回」として計算

 この2700分の時間を有効活用するということが、❶~❺のサイクルでもっとも重要な❸にあてはまるのです。
しかし、自学習には限界があります。
まず❶の教材を適切に選択することができないでしょう。自分の実力と目標に合わせた教材を適切に選択できないと、自学習のスタート地点から間違えることになります。また、受験日から逆算して学習計画を立てスケジュール管理を行う必要があります。これらについては、塾という第三者機関を活用しましょう。
加えて、❸・❹についても塾などの第三者機関が必要です。
「自学習こそが合格の最短ルート」が真理ではありますが、塾・予備校がいらないという話ではありません
また、この勉強サイクルを行えるようになるには「学習意欲・学習習慣化・基礎学力」など一定レベルに到達している必要があります。万人が「今日からやろう」としてもできる勉強法ではありません。
ここまでの話をもとに最初の問いを考えてみると、
「❶~❹の勉強サイクル」に入るレベルにまで引き上げてくれる塾ということが前提で、 「この勉強サイクルを最も効果的に支援してくれる(塾の)指導形態」が「もっとも成績が上がる(塾の)指導形態」であると言えるのです。

❶~❹の勉強サイクル」を、最も効果的に支援してくれる指導形態は?

 それでは、❶~❹の勉強サイクルを最も効果的に支援してくれる指導形態をそれぞれ考えていきましょう。 ❶~❹の勉強サイクルのことを。以下「自学習の勉強サイクル」と表記します。

一斉指導

 残念ながら、この形態は「自学習の勉強サイクル」とは程遠いものになります。

中には授業のやりやすさを優先して、あえて解説が簡略化されているテキスト(自学習のしづらいテキスト)を使用している塾(学校も)もあります。信じられないかもしれませんが「授業時間の価値」を相対的に向上させるために、そのようなテキスト構成にしている塾・学校が結構あります。

これでは「自学習時間での自己解決」も適切に行われず、膨大な自学習時間を無駄にしていることになります。自学習時間を無駄にするだけでなく、その一斉指導を受けている時間すら無駄になる危険もあります。

一斉指導では、ついていけない生徒・物足りない生徒がいたとしても一律で同じ内容を90分間行うことになります。ついていけない生徒が「わからない一斉指導授業を受ける90分」は最大の悲劇ですが、「わかっていることをやらされる一斉指導授業」も同じくらい時間の無駄であるのです。

また、「90分の一斉指導授業で書き写したノート」と「5分で読める参考書」とでは内容が同じだという事実をご存じでしょうか?

一斉指導の授業では「1週間に1章ずつしか進まない」という事実がデフォルトです。参考書ならその何倍もの速さで進めることができます。良質な参考書を使用すれば、(一部を除けば)ほとんど自己理解・自己解決できるようになっています。今の時代、参考書もとことんわかりやすく作られています。 一斉指導が「自学習の勉強サイクル」にほど遠いことを示す理由はまだまだありますが、本稿は指導形態を批判するための記事ではありませんのでここまでにしておきます。

自立学習(ICT使用のもの含む)

近年、この指導形態をとる塾が増えてきています。
「自学習の勉強サイクル」がもっとも成績の上がる学習法だから、この指導形態に行きつくことは当然の帰結と言えるでしょう。
しかし、ここには落とし穴があります。

自立学習形態の塾は、その設立の目的が「少ない講師数(人件費)で、多くの生徒を見る指導形態にすることで高い利益率を狙う」という、完全に経営者視点のものになっているのです。

ゆえに❸と❹への対応は不十分なことがほとんどです。フランチャイズ経営であることも多いので、教育への造詣の浅い塾長が多くいるのでご注意ください。その場合、❶と❷の対応も信頼性に欠けると言えるでしょう。

ICTソフトを活用して自立学習を実施する塾も散見されます。

AIが驚くようなスピードで進化していることは事実です。皆さんはその最先端と言えるChatGPTやGeminiを使用したこともあるのではないでしょうか。その進化に驚いたかと思いますが、それらは我が子の授業を行えると思いますか?
教育ほど分岐無制限の対応が必要とされる処理はないと言えます。最先端AIであっても、まだまだ、個々人に適した教育を実施することはできません。

「AIが最適化したカリキュラム!」と言われるとなんかすごいことをしているように感じますが、現段階で教育支援ツールとして出回っているICTソフトはどれもが(はっきり言うと)それにお金をかけて受験指導を預けてよいレベルに達していません。 我々もICT教育の必要性を感じていて、様々なICT開発会社とコンタクトを取り、様々な商品の比較検討を現在でもリアルタイムで行っています。そのうえで申している次第です。

個別指導

この指導形態が、「自学習の勉強サイクル」への支援に最も適しています。

「ウィルが書いている記事だから、この結論かw」と思ったかもしれませんが、それは順番が逆です。成績向上の最短ルートである「自学習の勉強サイクル」に最も適した指導形態だからこそ、ウィルは「個別指導教室」として設立されたのです。

ただし、個別指導教室と言えど、フランチャイズ展開のところなど、様々な運営形態がありますので、ここでは「ウィル個別指導教室」に特化してお話しします。つまり、ウィル個別指導教室が、「自学習の勉強サイクル」に最も適しているというお話になります。

ここでもう一度、成績向上の最短ルートである「自学習の勉強サイクル」を提示しておきます。

❶ 今の自分の実力に合った教材・将来の目標につながる教材をしっかり選ぶ
❷ 受験日から逆算して、適切に学習計画を立て、スケジュール管理を行う。
❸ 選んだ教材を、自学習で(徹底的に)学習する。解説を使用して不明点は自己解決する。
❹ 自己解決できない箇所を、塾などの第三者から指導を受ける。
❺ 暗記できているかなどの理解度を、塾などの第三者から確認を受ける。

ウィルは全教室直営校で、経験豊富な教室長・教室スタッフが常駐しています。

❶・❷・❹・❺は最も得意とするところです。「地域一番の個別指導塾」と自負していますが、生徒個々の学習プランニングから、つまづきの解消まで大船に乗ったつもりでウィルにお任せください。一人ひとりに最適なプランニングを保証いたします。

「自学習の勉強サイクル」でもっとも重要な❸についてもウィルは重視しています。ウィルでは授業時間の指導はもちろんのこと、授業外の自宅学習管理を重視しています。自宅学習の指示もウィルが指導しますので、自学習というより「ウィル指導の下の自宅学習」となり、能動的に勉強に取り組むことのできない生徒でも、この「自学習の勉強サイクル」に入っていくことが可能になります。

この❶~❺の自学習の勉強サイクルこそが成績向上の最短ルートであると申しましたが、実はこの勉強法には二つ弱点があります。一つ目は「予習学習」への対応が自学習では難しい場合があるという点です。二つ目は、自学習の勉強サイクルは勉強習慣がしっかり身についた生徒だからこそできる勉強法であり、その段階に至っていない生徒が実施するには難しいという点です。

ウィルでは、この二つの問題点にもバッチリ対応可能です

一つ目の問題点ですが、ウィルの個別指導は一人ひとりのペースに合わせて指導してまいりますので、「予習学習」の要望にも応えることが可能です。一から十まで手取り足取り指導いたします。 二つ目の問題点ですが、勉強習慣がない生徒こそ個別指導で本人のペースで導いてまいります。もちろん最速の成績向上ルートに入れるよう、勉強の仕方をしっかり教え、自学習の勉強サイクルが自らこなせるようになるレベルにまで導きます。

おわりに

 マンツーマン個別指導・1対2~3個別指導・一斉指導・自立学習・ICT教材使用指導 etc. この中で最も成績が上がる指導法はどれになるかを述べてまいりました。

まとめますと、以下の通りになります。

  1. 成績向上の最短ルートは、「自学習の勉強サイクル」を実践できるようになること
  2. 「自学習の勉強サイクル」の実践には、勉強習慣が身についていることが前提。
    勉強習慣が身につく前までのレベルは個別指導が最適
  3. 「自学習の勉強サイクル」と言っても一人でやるものではない。
    勉強計画の作成&管理・自己解決不能箇所のサポート・既学習範囲の定着度確認
    これらは、個々に対応できる個別指導が最適

以上から、最も成績が上がる指導法は「個別指導」であると結論付けました。

保護者の皆様、生徒の皆さん。どうかウィルの個別指導を最大限活用ください。我々も個別指導の利点を最大に活かして皆様個々の要望に応えていく所存でおります。