【1月 教育支援通信】
繰り返しが必要なわけ

こんな経験ないですか

 皆さんは、試験前、あれだけ一生懸命詰め込んだのに思い出すことができなかったり、完璧にしたはずなのに、結果を見てみたら全然期待していたのとは違っていたなんていう経験はありませんか?テキストを見直すと「あっ、これじゃん。分かってたのに・・・」「あ~、そうだ、忘れてたっ」というようなこともありませんか?

 そして、その結果、「俺って馬鹿じゃん」って思ったり、「私って頑張ってもダメなんだ」ってあきらめたり・・・。でもね、それは何も皆さんだけの経験ではありません。すべての人が今まで必ず経験していることです。正しいやり方をマスターすれば少なくとも今よりはもっと覚えられたり、理解できるようになります。それは簡単な方法ではないけれど、身に付けると最強の武器になります。

人間は忘れる動物

 人間の大事な特徴の一つに「忘れる」という機能があります。人間は、日々、いろんなことを覚えて成長しています。それをすべて記憶できていたらすばらしいのですが、脳が勝手に日々使うものと使わないものに分けて、使わないものを奥にしまってしまうのです。皆さんが毎日やっていることは、脳が習慣化して覚えているので、何の抵抗もなく楽にできます。

 しかし、勉強面では少し違います。今、学校で習っていることは、考え方の基礎や社会の基礎、英語の基礎、計算や論理の基礎、地球科学の基礎だったりするわけです。理解しなければならないこと、覚えなければならないことがたくさんあって、それが日々、新しく増えていくのです。

 しかも、自分の毎日の生活に関係ないことが多いので、なかなか脳が覚えてくれません。当然、その場ではおもしろいと思っていても、1週間経つと、「あれっ、先週、何を習ったんだっけ?」ってことになります。

 これは仕方のないことです。毎日毎日、9教科も何かしら知識を与えられているのですから、全部、覚えていろっていうのが土台無理な話なのです。

では、覚えておく方法はないのでしょうか?

 ここにおもしろい実験の結果があります。「一度、習ったことを1ヵ月後にもう一度聞いた場合」と、「一度、習ったことを次の日にもう一度復習して、1ヵ月後に聞いた場合」とではどれくらい覚えている範囲が違うかという実験です。

 「一度、習ったことを1ヵ月後にもう一度聞いた場合」では内容の約30%くらいしか覚えていませんでした。これは当然ですよね。よく1度聞いただけでここまで覚えていたとほめてあげたいくらいです。では、「一度、習ったことを次の日にもう一度復習して、1ヵ月後に聞いた場合」ではどうだったと思いますか?なんと約70%は覚えていたのです。

 人間は1度聞くぐらいのことは毎日たくさん経験します。その中にはいらない情報も数多く含まれています。ですから大事な情報でも、たった1度聞いただけでほっておくと、脳はそれらのいらない情報と一緒にしてしまって忘れる方へとしまってしまうのです。

 「たった1回」復習しただけで70%もの人が覚えている
のなら、もし、復習を1回だけにせず、定期的に何回かやっていたらどうなっていたでしょうか?もう分かりますよね!

勉強には繰り返しが必要な一つ目の理由

 勉強に繰り返しが必要な理由の一つ目がこれです。
 人間は、日々、いろんな情報を見たり、耳にしながら生きています。その中で、自分が重要だと思うものは何回も見ることによって、使うことによって脳が記憶していくのです。

 君たちが大好きな漫画を何回も読んだり、ゲームを何回もやることによって、ストーリーを覚えるし、やり方を覚えていきますね。不思議なことに、人間の脳は「おもしろい」とか「やりたい」と思うものにたいして記憶力や集中力が出るようにできています

 しかし、そこで問題なのが、皆さんが「勉強が嫌い」「勉強は面倒くさい」と思っていることです。これまた不思議なことに、人間の脳は「嫌い」「面倒くさい」と思っていることに対しては記憶力や集中力があまり働かないようになっているのです。

 さて、どうしましょうか?皆さんは「勉強はしなければいけないこと」というのは分かってる。「勉強することは大切なこと」というのも言葉の上だとは思いますが分かってるとおもいます。本当に勉強することの大切さを理解する(痛感する)のは20歳を超えてからです

 ですが、皆さんにも分かることはあります。「勉強をやって新しいことが分かった」「できないところができるようになった」「何か自分に自信が持てるようになった」という気持ちです。これはマンガやゲームでは味わえないでしょう。

 さて、どうしましょうか?いつまでも嫌なことから逃げたり、言い訳しながら避けたりしますか?それとも、「やらなければならないことなら、できるだけ理解しよう」「なるべく好きになれるようにしよう」「好きになれないまでも、嫌うことだけはやめよう」と思えますか?

 もし思えたら、すぐに脳が協力してくれます。「よっしゃ、じゃあ、もう少し覚えておこうか」と脳に情報を記憶してくれます。奥にしまわれることはなくなるでしょう。

最初は、気持ちの持ちようなのです。どんなに能力のある子でも、興味のないことにはその能力を十分に発揮することはできないのです。しかも、皆さんがやってるのは、各学問の基礎にあたるところです。面白くないと思うところも多いでしょう。覚えるところも多いでしょう。だから、自分からやる気を出さないとなかなか脳が覚えてくれないんです。

 やる気が出てくれば、勉強面での脳が覚えてくれる量が増えます。ウィルでは繰り返し学習できるプログラムになっていますから、1回目、2回目と繰り返していくうちに、脳に定着していくでしょう。

勉強には繰り返しが必要な二つ目の理由

さて、以上のことをふまえて、勉強に繰り返しが必要な二つ目の理由を説明します。皆さんの中に「自分は勉強する習慣がついている」と思う人はどれぐらいいますか?この「勉強する習慣」というものが、今後の皆さんの人生を大きく左右していきます。

 人間は忘れる動物です。1度聞いたものだと1ヵ月後にはかなり忘れてしまいます。ですから、繰り返し勉強しなければいけません、と言いました。ですが、なるべく繰り返しを少なくして覚えることはできないだろうか?と思った人はいませんか?

 また、「俺は馬鹿だから、何回も書いたり、読んだりしないと覚えられねえや」「やっぱり勉強は嫌だな」と思った人がいるんではないでしょうか?確かに繰り返しが必要ですが、脳に「勉強する土台」ができていないとなかなか効率のいい記憶というのは難しくなります

皆さん、畑を想像してみてください。その畑に毎日、水をまいていきます。次第に畑は栄養分いっぱいの土になり、種をまくと芽が出てぐんぐん成長していきます。これが理想のかたちです。ですが、その畑が固くて水を吸い込まない畑だったらどうでしょう?いくら水をまいても、土に吸収される前に蒸発してしまう。そんな畑だったらどうでしょう?

 まず畑を耕して土をやわらかくしなければなりません。根気よく土を耕していく中で、働く喜びを味わうかも知れません。自分の畑に愛着がわくかも知れません。そうやって耕した畑に水をまけばよく水もしみこむし、種をまいたらすぐに芽が出て育つでしょう。

 繰り返し勉強をしなければならない理由の二つ目は、脳はものごとを覚えていく作業をとおして、記憶しやすい脳に、理解しやすい脳に成長していくのです。反対に、脳は使わないとまったく成長しないのです。

 ウィルに中学生で入ってきて、「小学生の5、6年くらいから勉強しなくなって、今も部活で忙しくて勉強はまったくしないんです。」という保護者の方がよくいます。脳というのは使わなければどんどん退化していくものです。若いので退化することはなくても成長することもなければ、いずれすぐにダメになってしまいます。

 小学生のうちから考える力、勉強する習慣をつけておくことは、先ほど話した、畑を耕す作業に似ているのです。

小・中学生でしっかり畑で耕し、水をまいて、栄養いっぱいの畑を作ることができたら、高校になって自分の夢や目標という種をまいた時にしっかりと芽が出て成長していくことができるでしょう

 皆さん、小学生や中学生の時は脳をきたえるための練習中の期間だと思って下さい。野球でもキャッチボールや素振りが、サッカーでもリフティングやパスが基本になりますよね。それを繰り返しやっていくことが上達への一番の近道なんです。

 勉強に関して基本とは、記憶しやすい、理解しやすい脳を作っていくことです。繰り返し勉強することが必要なのは、繰り返し勉強することによって、「内容が脳に定着してくれるから」ということと、「ものごとが記憶しやすい、理解しやすい脳へと成長させてくれるから」ということです

 毎日、勉強以外にもいろんなことに頑張っている君たちのために、ウィルではなるべく分かりやすく、根気よく教えていくよう頑張ります。ですから、皆さんも勉強面に関して、もう少し頑張っていきましょう。応援しています。